1991年6月29日（土）に東宝系で上映された作品。この物語は、TV版のエンディングから3年後を舞台にしています。テレビシリーズから再登場するキャラクターは、ナディア、ジャン、グランディス、サンソン、そしてハンソンの5人のみであり、マリーやキング、エアトン、エレクトラなどのノーチラス号の乗組員は、ナディアの回想シーン以外には現れません。この回想シーンは映画の冒頭で断続的に約30分間続き、その作画はテレビ版のものを流用しています。TV版最終回で存在が明かされたエレクトラとネモ船長の子供も登場しません。当初、この作品はガイナックスが制作する予定でしたが、監督の庵野秀明はテレビ版制作後に燃え尽きたとして参加せず、プロットとキャラクターデザインの段階でガイナックスは予算を使い果たし、最終的な制作はグループ・タックが引き継ぎました。ガイナックスはプロットとデザインに加え、劇中のテレビ版ダイジェストの編集だけを担当しました。このような制作の混乱のせいか、映画自体は高い評価を得ることができませんでした。武田康廣の回想録によれば、グループ・タックに未払いとなっていた5000万円の返済は、『新世紀エヴァンゲリオン』の成功後になされたとのことです。