1967年、怪獣ブームの最中に日活が制作した怪獣映画があります。この作品は、渡辺明の原案を元に、『放浪のうた』の山崎巌と『殺るかやられるか』の中西隆三がシナリオを手掛け、『日本仁侠伝 花の渡世人』の野口晴康が監督しました。巨大怪獣の脅威と親子の情愛、そして恋愛の要素を巧みに組み込んだ意欲的な作品です。 雑誌記者の黒崎浩は、カメラマンの小柳糸子と一緒に、船津社長の指示で南海諸島の探検に出発します。2人には、生物学助教授の殿岡が同行していました。彼らがある火山島に上陸すると、不気味な洞窟を発見します。洞窟の奥には巨大な卵があり、島民の話によればそれはガッパの卵だということです。 ガッパとは、身長70メートルを超え、ワニのような鱗と太い胴体を持ち、4本の足を持つ爬虫類で、前足から尾にかけて大きな羽根があります。ちょうどそのとき、卵が孵りガッパの子供が現れます。黒崎は思わぬ獲物に喜びますが、ガッパの怒りを恐れる島民の反対を無視して、この生き物を日本へ連れて行くことに決めますが、果たしてどうなるでしょうか…。